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スポーツの現場や普段の生活の中で捻挫などのケガをした時には、 できるだけ早くアイシングなどの応急処置を施す必要があります。 その方法や理論などをまとまめした。ご参考にされてみて下さい。
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それぞれの頭文字をとり、【
RICE(ライス)処置
】 と呼ばれています。
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・ R (Rest)
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安静
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文字通り患部をむやみに動かさずに休ませます。
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・ I (Icing)
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冷却
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今回ご紹介するアイシングです。
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・ C (Compression)
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圧迫
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包帯などで圧迫固定し、腫れなどを最小限にとどめます。
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・ E (Elevation)
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挙上
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患部を心臓より高い位置に挙げ、中に溜まった血液やリンパ液をいち早く送り返します。
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「腫れや痛みが強いが、とりあえず湿布を貼っただけで様子を見た」
「腫れや痛みが強いが、冷やさずゆっくりお風呂にも入った」
「ケガをした直後だけれど、丁寧に患部をマッサージをした」
・・・
といったような処置してしまう方もいらっしゃると思いますが、 これらはすべて適切ではありません。
≪正解≫
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湿布は確かに貼ると気持ちいいかもしれませんが、深い冷却効果は無いので初期にはきちんとしたアイシングが必要です。また安静を保つための固定が疎かになってもいけません。
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温めるのは患部の腫れや熱が引いてからにしましょう!
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ケガの直後のマッサージは痛みや腫れが増してしまうので、NGです。 ※アイシングをしながらのアイスマッサージは可
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では実際にやってみましょう!
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《STEP 1》 氷とビニール袋を用意します。 氷はそのまま使用するより一度、サラッと水にさらしておいた方がいいでしょう(凍傷防止のためです)。
《STEP 2》 ビニール袋に氷を入れた後、上から手で圧迫して平面状にします。
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《STEP 3》 ビニール内の空気を口から吸って抜きます。
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《STEP 4》 ビニールの口をしばって完成です。
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《STEP 5》 患部に当てます。時間は15分〜20分を目安にして下さい。 この際に弾性包帯などをビニール袋の上から患部周辺に巻いて圧迫を加えれば尚、良いでしょう。
ちなみにこの時間内で患部は以下のような感覚に変わっていきます。
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(1)冷たくて痛く感じる ↓
(2)一瞬ぽっと暖かく感じる ↓
(3)ピリピリとしびれたような感じになる ↓
(4)何も感じなくなる(無感覚)
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(4)の状態になるまで行なうのが本来のアイシングの基本です。 そしてしばらくインターバルをおいて(患部の感覚が戻ったら)再び(1)〜(4)を行ないます。 この間、他のRICE処置(圧迫、高挙など)も継続します。 受傷後すぐに始めて、2日間くらい定期的に続けるのが理想です。
※凍傷にならないよう、注意を払ってください。 また、途中であまりに不快感がでるようでしたら中止して下さい。
初期症状(患部の腫れや熱、強い痛みなど)が引いたらアイシングは一旦おしまいです。 その後は患部を暖め、必要に応じてマッサージやストレッチ、筋力強化などで機能回復に努めます。 包帯などの固定も痛みに合わせて続けていきます。
(※患部を暖め始める時期をいつからにするかは、個々の回復よって異なりますので正しい見極めが大切です。)
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市販されている氷のうを使用する
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市販されているコールドパックを使用する
※直接肌に当てるよりもシャツの上からや、タオルでくるんで当てましょう。また、冷えると固まる保冷剤は冷たすぎてアイシングには適しません。
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バケツを使用する
手足の捻挫などはこの方法でもいいでしょう。氷水にして上記と同じ手順で行なって下さい。
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紙コップを使用する
あらかじめ紙コップを満水にして冷凍庫に保存しておきます。使用する際には一度表面を水につけてから(大事です)患部に直接当ててアイスマッサージをして下さい。氷が溶け始めたら少しずつ紙コップをちぎって使用します。
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応急処置時のアイシングの最大目標は、 【患部とその周辺の細胞の新陳代謝を低下させること】 です。
急性期(ケガの直後)は、患部に炎症(痛み、腫れ、熱を持つ、赤くなる等)が発生し、 機能が低下します。さらに放っておくと患部周辺の損傷を受けていない細胞が、 損傷した血管からの内出血や炎症反応によって酸素不足に陥ってしまい、 ダメージが広がっていきます。
これを「二次的低酸素障害」と呼びます。
こうなると当初よりも患部の腫れは大きくなり、痛みも強くなります。 「ケガの後、そのままにしておいたら次の日の朝にさらに腫れていた・・・」 というのは体内でこういった変化が起こっているからなのです。 この状態になる前に適切なアイシングをして代謝のレベルを落とすことにより、 組織が必要とする酸素や栄養素の量を減らすことができ、ダメージを最小限に くいとめることができるのです。
言い換えれば患部とその周辺の細胞を一時的に “冷凍保存状態”に置き、静かに生かしていくということになります。 (温度が10℃下がると代謝率は半減するといわれています) そしてそれが炎症反応や内出血を軽減させることにもなり、 早期回復にも繋がるのです。
その他、アイシングでは特に痛みに対して効果をもたらす理由として以下の説が考えられています。
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・ アイシングすることにより中枢神経に「痛い」という情報を届きにくくする ・
痛みの「閾値」を上げる ・ 対立の刺激を作る、つまり「冷たい」という刺激が「痛い」という刺激に勝ってしまう ・
アイシングによりエンドルフィンという痛みを抑える働きのあるホルモンが分泌される ・
脊髄神経単位を抑制する
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こうしたアイシング方法は、応急処置以外でもスポーツ前後のコンディショニングや ケガのリハビリテーション、あるいは慢性的な痛みなどにも活用することができます。
練習や試合で使い込んだ直後の筋肉、関節などは充分なアイシングで疲労回復を 計ることができます。時間が経過した(慢性的な)症状でも腫れや熱感が残っている際には、 温めるよりも冷やした方が早い回復が見込めるものもあります。こういった場合のアイシングは 「無感覚になるまで20分・・」でなくとも、もう少しソフトに(感覚的に楽になる目安を各自で設定し) 行っても良いと思います。
また、主に靱帯系の損傷(足関節の捻挫など)のリハビリの一環としてウオームアップ前に アイシングをした後、徐々に体を動かしエクササイズを行ってゆく「クライオ・キネティクス」 や、主に筋系損傷(肉ばなれなど)のリハビリとしてアイシングとストレッチを組み合わせて行う 「クライオ・ストレッチ」などのテクニックは、プロのアスレティックトレーナーなどが トップアスリートに指導する方法として浸透しつつあります。
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アイシングを必要とするようなケガを負ってしまった際に、 自己判断のみで済ませてしまうのは禁物です。 早急に適切な治療を受けられる様、お心がけ下さい。
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末梢循環障害のある方、及び寒冷過敏症(蕁麻疹含む)の方へのアイシングは禁忌です。 また、高血圧や心疾患のある方は細心の注意の元で行って下さい。
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前述しましたが凍傷には十分に気をつけて下さい。 氷もコールドパックも0℃以下のものをそのまま肌に当てて使用すると危険です。 氷は一度水にさらし、コールドパックはタオルにくるんで下さい。
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アイシング中に寝ないように(長時間やりすぎないように)ご注意ください。
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参考文献
『クライオ・セラピー』 ケネス・L・ナイト著 ブックハウスHD 『Sports
Medicine No.21』 ブックハウスHD
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